姫路城は日本を代表する世界遺産で、別名「白鷺城」といわれるほど、その美しさは多くの観光客を魅了しています。
姫路城裏側観光は、地元民ならではの視点で、一般的に広く知られていないような姫路城の見どころや、おすすめスポットをまとめて紹介する案内サイトです。
何度も足を運んだ体験から、知る人ぞ知る魅力のポイントや、楽しさが膨らむ歴史背景を深堀りして、簡単にわかりやすく解説しています。
歴史好きな方から、観光したときに少し疑問を感じた方まで、姫路城をさらに楽しむための情報を、まずは基本情報から説明していきます。
- 姫路城の基本情報
- 押さえておきたい見どころ10選
- 美しく撮れるフォトスポット
- 利用案内(入城に関する情報)
- 【雑学】へぇ~そうだったのか!!
姫路城とは?基本情報とその魅力
姫路城は、姫路市街の北に位置する姫山と、その周辺の平地を利用して築かれた平山城です。
小高い山の上に、白壁の壮大な天守が、そびえ立っており、別名「白鷺城」とも呼ばれます。
1601年から8年の建築期間を経て、天守が完成しており、築年数は400年を超えます。
平山城とは
お城の分類のひとつで、平野にある小高い山や丘などを利用して、築かれた城のこと。分類はその他に、山の上に築かれた山城、平地に築かれた平城などがある。
2021年7月時点で、日本国内で25件の登録がある、ユネスコ世界遺産のひとつで、法隆寺とともに最初に登録された文化遺産となります。
姫路城の指定・登録
・1931(昭和6)年 天守が国宝に指定
・1951(昭和26)年 新国宝に指定
・1993(平成5)年 世界文化遺産に登録
姫路城の基本情報
所在地 | 兵庫県姫路市本町68番地 |
階層 | 5層6階、地下1階 |
大天守 | 延床 2,409m2 |
内曲輪 | 敷地 230,000m2 |
築年数 | 約400年 |
姫路城大天守の構造は、5層6階、地下1階となっています。
大小4つの天守が四角く配置された、連立式天守となっており、見る角度によって異なる外観が楽しめます。
白塗りの漆喰、屋根の曲線美、石垣の技法など、姫路城は当時最高の技術が用いられており、日本建築として見どころがたくさんあります。
現在ある姫路城が建築されて約400年のなかで、明治維新にいたるまでの約270年間、歴代の藩主が城を治めました。
前半の約150年は、池田氏、本田氏、松平氏、榊原氏が入れ替わりで、後半の約120年は、酒井氏が姫路城を治めます。
姫路城を観光する際には、お城ができた由来や、ゆかりの人物のエピソードなどを、ざっくりつかんでおくと、見るべきポイントがつかめます。
日本では古来より、名古屋城、熊本城、姫路城をもって、日本三大名城といわれてきました。
しかし、熊本城の天守は明治十年に西南戦争で、名古屋城は昭和二十年に太平洋戦争で焼失しています。
それぞれ、その後に復興はしているものの、江戸時代の天守が現存しているのは、姫路城だけとなってしまいました。
今日、姫路城が日本一の名城と言われるのは、戦火を免れ時代を乗り越えながら、江戸時代の様相を残しているのが、理由のひとつだといえます。
姫路城の見どころポイント10選
こちらが姫路城のチケット売場です。ここから先が、姫路城の有料区域になっています。
姫路城は、外から見て景観を楽しむことができますが、入城口から入って、天守の内部に登ってみるのがおすすめです。
ここで受付しているガイドを利用して、説明を受けながら姫路城を観覧すると、よりいっそう楽しめます。
体験談 姫路城天守閣の中に入ってみた!見学ルートの回り方を紹介
こちらが、姫路城の有料区域を示した図です。
入城口から入るとすぐに、菱の門があり、いくつもの門を通りながら、天守の内部に登城していきます。
姫路城の天守を見学して、順路を進んでいくと、もとのチケット売場に、一周して戻ってくるようになっています。
見どころポイント ① 菱の門から三国堀
入城口から入るとすぐに、姫路城の表玄関となる、菱の門があり、右手に三国堀が見えてきます。
三国堀は、天守が建っている姫山と、西の丸がある鷺山の間に設けられた、四角い堀です。
三国堀の水面には、天守が映り込むので、天候など条件が整うと、美しい逆さ姫路城が撮れるスポットです。
見どころポイント ② 西の丸庭園と化粧櫓
三国堀の西側には、天守が完成した後に、伊勢桑名から移封した、本多忠政によって築かれた、西の丸があります。
今の西の丸は、庭園になっていますが、当時は御殿が建っており、御殿を囲んでいた百間廊下や化粧櫓が、現在でも残っています。
西の丸は、本多家の移封にともない、本多忠刻と再婚した徳川家康の孫、千姫が暮らしたところとして有名です。
西の丸の百間廊下と化粧櫓は、観覧できるようになっており、暮らした資料が、展示されています。
建築を説明したパネルや、白壁の材料など、姫路城に関する詳しい資料が見られるので、じっくりとお城を楽しむ方におすすめです。
見どころポイント ③ 暴れん坊将軍のロケ地で有名な将軍坂
こちらは「はの門」の手前にある、ゆるやかな坂道です。
この坂道は、時代劇「暴れん坊将軍」の名場面が、撮影されたとして有名で、通称「将軍坂」と呼ばれています。
暴れん坊将軍とは
1978年から2002年にかけて、テレビ朝日系列で放送されていた、時代劇のシリーズ番組。主演は俳優の松平健(マツケン)で、江戸幕府8代将軍の徳川吉宗を、長年演じ続けた。
番組のなかで毎回登場する江戸城は、実は姫路城で、西の丸や将軍坂など、姫路城で撮影されることも多かったようです。
NHK総合テレビ「ブラタモリ」姫路城の放送では、オープニングで紹介されており、ここで今回のお題が示されていました。
見どころポイント ④ 城内の瓦にある紋
姫路城では現在でも、建物の瓦などの、いたるところに、紋が残っています。
なかには、キリシタンであった黒田官兵衛にゆかりがあるといわれる、十字の紋瓦も見られます。
それぞれの紋は、ゆかりの人物を表しているので、背景の出来事とあわせて、お城を楽しむポイントです。
見どころポイント ⑤ 大天守を支える東大柱・西大柱
大天守に入ると、東西に並ぶ東大柱と西大柱を、実際に手で触りながら、間近で見ることができます。
姫路城は、改修工事をかさねながら、建築当時の状態が、そのまま残っている、日本城郭のひとつです。
天守の内部に入って、構造や仕組みを実際に見ながら、約400年前の建築技術を、体感できるところが魅力です。
姫路城では、戦に備えた防御の仕掛けが、いたるところで見られます。
当時の人が考えた、敵から守る工夫が、そのまま残っているのも、姫路城の見どころです。
見どころポイント ⑥ 武具掛け (火縄銃・槍など保管する)
天守の壁面には、火縄銃や槍などを保管しておく、数多くの武具掛けがあります。
武具掛けには、火縄銃300丁、槍70本が掛けられるようになっており、姫路城が武器倉庫として使われていたことを示しています。
見どころポイント ⑦ 武者隠し (からくり隠し部屋)
大天守の3階、フロアの四隅には、ひそかに兵を配置できる隠し部屋「武者隠し」があります。
万が一にも敵に侵入を許した場合に、隠れた兵が応戦するという、からくり部屋です。
武者隠しのなかには、扉が開いている箇所があり、外から覗くことができます。
見どころポイント ⑧ 石落とし (攻め込む敵から守る工夫)
大天守の1階には、石垣を登って攻めてくる敵に石を落とす、石落としがあります。
壁の一部が、出窓のようになっており、出窓の底部分にあたる扉を開くと、真下に石垣がみえるようになっています。
こちらは、西の丸にある石落としです。開いた扉から、下の石垣をのぞけるようになっています。
こちらが、大天守の外側から、石落としを見たところです。
石垣を登ろうとした敵は、この角度で、隙間から石が落とされます。
見どころポイント ⑨ 最上階からの眺め
大天守の最上階は、展望台のようになっており、眺望が東西南北に開けています。
晴れた日には、大天守の最上階から南方向に、瀬戸内海まで望むことができ、約6㎞先にある、臨海地域の煙突が見えます。
窓からは、屋根が間近に見えるので、瓦や漆喰の盛り方など、遠くからでは判別できない、建物の細部を見ることができます。
姫路城大天守6階部分は、すべてに窓が設けられる予定でしたが、建築中に変更されて、4隅の窓がふさがれました。
この部分は、平成の改修工事で確認されて、発表当時は「幻の窓」と呼ばれるなど、話題になりました。
こちらが、大天守6階の隅にあたる部分を、内部から見たところです。
文献や記録がないので、ふさがれた経緯は不明ですが、耐震性を高めるためではないかと、考えられています。
見どころポイント ⑩ 姫路城の鯱(しゃちほこ)を年代で比較
姫路城の鯱は、時代とともに取り換えられており、明治・昭和・平成の改修時に交換されて、昔のものが姫路城内で展示されています。
鯱(しゃちほこ)とは
屋根の上の両端につけられる、飾りの一種で、守り神とされている。姿は魚で頭は虎、尾ひれは上を向き、背中に鋭いトゲを持っているという、想像上の動物を模している。
大天守の屋根にある鯱は、通常、オスとメスで一対になっていますが、姫路城の鯱は、両方ともにオスになっており、全国的に珍しいと言われています。
姫路城の鯱は、時代によって違いがあり、それぞれに表情が異なります。
明治:ウロコの彫が一番深い
昭和:ヒレが大きく華やか
平成:昭和の形状を踏襲しつつも、より迫力を持たせている
姫路城では、並んだ状態で展示されているので、よく見てみると、各時代の違いが観察できます。
季節ごとに楽しむ姫路城の絶景
姫路城では、春・夏・秋・冬の季節によって、お城を背景にした様々な景色が楽しめます。
雑誌の紹介などで、よく見かける定番の角度から、少し離れた周辺の山々まで、様々なフォトスポットがあります。
季節・時間・ポイントを考えながら、アングルを変えて、美しいフォトグラフが楽しめるのも、姫路城の魅力のひとつです。
また、定期的に行われるイベントでは、特別公開やライトアップなど、姫路城では様々な催しが開催されています。
姫路城観光案内(入城に関する情報)
姫路城の有料区域に入る入城券は、大人1000円・小人300円です。
その他には、姫路城に隣接する日本庭園「好古園」とのセット券や、団体割引券があります。
バスを利用する方は、バスとセットになったお得な切符が、神姫バス姫路駅前案内所で販売されています。
姫路城の入城時間は、通常期で9:00~17:00です。16:00まで入城できます。
6月1日~9月24日のハイシーズンは、9:00~18:00で、1時間長くなり、17:00まで入城できます。
姫路城を観覧する時間は、スムーズに見て回ると、トータルで1時間半~2時間程度くらいになります。
ハイシーズンや、特別展示がある場合は、入城に待ち時間が発生することもあるので、滞在時間に余裕をもって計画するのがおすすめです。
有料区域の出口では、姫路城のキーホルダーや御城印、関連したゆるキャラのグッズなどが、お土産として販売されています。
土産店はこのほかにも、三ノ丸広場の中や、南に出たところの、家老屋敷跡公園などにも並んでいます。
姫路城は、兵庫県姫路市にある、世界遺産のお城です。
姫路市の中心には「JR姫路駅」と、阪神電車につながる「山陽電車姫路駅」があり、姫路城の最寄り駅となります。
JR姫路駅は、在来線3路線と新幹線が乗り入れるターミナル駅で「のぞみ」が停車します。
こちらが、JR姫路駅の展望デッキから、姫路城の方向を見た景色です。
お城までの間には、碁盤の目のように、市街地が広がっており、商店街を散策しながら、歩いて行けます。
姫路ならではの老舗や、食事処が楽しめるので、少し歩きますが、徒歩で行くのがおすすめです。
姫路城が通称「白鷺城」と呼ばれる由来
姫路城は、別名「白鷺城」とも呼ばれます。読み方は「しらさぎじょう」もしくは「はくろじょう」です。
白鷺とは
サギ科の鳥のうち、全身白色の「白いサギ」の総称。コサギ、チュウサギ、ダイサギなど。
白鷺城の呼び名の由来には諸説があり、橋本政次「姫路城の話」のなかでは、4つの説が挙げられています。
- 同じ山陽道に、黒い外観で「烏城(うじょう)」と呼ばれる、岡山城がならんでおり、白鷺城と対照的に呼んだ。
- 姫路城の天守が建っている姫山のことを、もっぱら鷺山ともいったので、鷺山の城ともいった。
- 建物外観が白く美しいので、あたかも白鷺が飛んでいるように見えるから。
- 古来より五位鷺(サギ科の鳥)が、多く生息していたから。
>姫路城の雑学・豆知識・秘密のうんちく7選!あの伝説は本当なのか?
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建物を見て美しいと感じることは、普段の生活では、あまり多くないと思います。
姫路城を見ていると、天守の美しさと、400年以上も前に、この建物を作り上げた人たちに、関心するばかりです。
姫路は海あり山ありで、姫路城以外にも、行楽スポットがたくさんあります。
また、ナイトタイムの歓楽街には、姫路ならではの食事処や、楽しい飲み屋さんが、盛りだくさんです。
姫路城の観光と周辺の街歩きを合わせて、宿泊旅行のプランを立ててみるのがおすすめです。
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