美食の街で世界的に有名な、スペインのサンセバスチャンを紹介します。
サンセバスチャンは、美食の街として、食で観光を振興する、フードツーリズムに成功しています。
サンセバスチャンが、なぜ美食の街になったのか、実際に旅行で観光してみた感想も交えながら、参考になった本を紹介してみます。
もくじ
フードツーリズムのサンセバスチャン
サンセバスチャンは、スペインのバスク地方にある、人口約18万人の都市です。
海に面しており、景色が美しく、海岸の遊歩道に囲まれたビーチは、人気のリゾート地になっています。
バスク料理と美食の街として知られており、ミシュランガイドで高評価のレストランがあるだけでなく、街のバルで提供される郷土料理も評判になっています。
サンセバスチャン(スペイン)の場所
サンセバスチャンは、スペイン北東部にあり、フランスとの国境近くで、国境からは約20㎞の距離にあります。
サンセバスチャンに観光旅行で行ってみた

写真は2006年に実際に行った時の風景です。
ヨーロッパで出会った人に、旅行するのにどこの街が良いか聞いたところ、サンセバスチャンの人気が高かったので、行ってみました。
当時は、食というよりも、街が美しいという口コミをよく聞いたように思います。

まるく湾になった海を囲むように、遊歩道が整備されていて、大きな砂浜が広がっています。

地理的には小高い山に街が囲まれていて、山と海のコントラストが美しかったです。
瀬戸内の入り江のように、日本にもこのような地形は多いと思います。

夜の旧市街の光景です。日本に比べて外灯が暗く、オレンジ色に統一されているのが、なんとなく幻想的でした。

旧市街は石畳みと古い建物がそのまま残っており、教会もライトアップされていたので、古い町並みがとても美しかったです。

海沿いには、クルーサル国際会議場がありました。
新しい公共施設が、こんなに美しい現代建築で出来ているところに、深く関心したのを覚えています。
旧市街の建築も美しかったですが、この会議場を見るだけで、街全体が芸術につつまれているような感覚になりました。
人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか
スペインのサン・セバスチャンについて知るには、『人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか』がとても参考になります。
この本は、ヨーロッパの小都市が、世界一の美食の街になるまでの軌跡と、そこから日本が学ぶべき点について書かれた本です。
高城剛が著者
著者は女優沢尻エリカと話題にもなった、ハイパーメディアクリエーターの高城剛氏。
世界中を移動している高城氏の著書は、常に時代の一歩先を捉えており、数年先のブームを予兆していることも多くあります。
本書は2012年7月に初版が発行されていますが、発行から数年が経った現在では、見事に日本の美食ブームを予見していた部分があります。
フードツーリズムの成功事例
サンセバスチャンが美食の街に至るまでには、街の料理人たちがレシピを共有したり、科学的においしさを追求する手法を取り入れたり、美食倶楽部を運営したりと試行錯誤されています。
このような取り組みの中には、日本の地方都市において、街づくりの参考になる事例が、あるのではないでしょうか。
美食の街で日本の地域振興
日本には、古い歴史や豊富な食材など、美食の街になる条件がそろった地域が、たくさんあると思います。
例えば、兵庫県姫路市を中心とした播磨地域などでも、海と山が近く、農地にも恵まれているので、新鮮な食材が一年中そろっています。
サンセバスチャンの事例は、食で観光振興を考えるにあたって、参考になると思います。
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