国土交通省が新たに創設した、歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)制度で、兵庫県姫路市の大手前通りを含む3カ所が指定されました。
姫路城への目抜き通りとなる大手前通りは、姫路市の再整備事業によってリニューアルした、姫路駅前のメインストリートです。
ほこみち制度とは、どんなメリットがあるのか、姫路大手前通りの事例について紹介します。
また、大手前通りを通って、姫路城まで歩いて行ったので、通りにあるビルの店舗や、活性化イベント「ミチミチ」など、あわせて紹介します。
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ほこみち制度で姫路市が全国初指定
「ほこみち」とは、歩行者利便増進道路の通称で、国土交通省が創設した、新しい道路指定制度です。
この制度を利用すると、道路空間を街の活性化に活用するなど、利用者の要望に沿った道路空間が、つくりやすくなります。
例えば、飲食店がオープンカフェを設置するような、民間の創意工夫を活用した、空間づくりが可能になります。
ほこみち指定のメリット
創設された新制度の下で、全国初の事例として3カ所が、ほこみちに指定されました。
◆全国初の歩行者利便増進道路「ほこみち」が指定されました(国土交通省発表)2021年2月12日より
ほこみちに指定されたのは、御堂筋(大阪市)、三宮中央通り(神戸市)、大手前通り(姫路市)の3カ所です。
ほこみちに指定された各道路では、今後、賑わいの創出など、道路の魅力的な活用が、実施されていきます。
国土交通省 ほこみち公式サイト
大手前通り(姫路市)の場所
兵庫県姫路市にある大手前通りは、姫路駅前から姫路城までまっすぐに続く、幅50mある南北の大通りです。
JR姫路駅から姫路城を眺めるメインストリートで、平成26年度から令和元年度にかけて、姫路市により再整備が実施されています。
主な整備内容
・デザインによる歩行者と自転車の空間区分
・樹木の間伐
・勾配の解消とバリアフリー
・ウッドデッキやベンチの設置
・照明の整備
>姫路市 大手前通り再整備の事業内容について
また、姫路駅の駅前広場と大手前通りは、総合的な開発事業が評価され、「2015年グッドデザイン賞」に選ばれています。
姫路城の景観がもつポテンシャルを、デザインで最大限に生かした歩道は、世界遺産まで飽きずに歩ける道として、評価されています。
姫路 大手前通りを通って姫路城へ行ってみた
大手前通りは、姫路城を遠くに見ながら、歩いていけるので、姫路駅に着いた多くの観光客は、この道を通って姫路城に向かいます。
姫路駅から大手前通りを歩いて、姫路城大手門まで行くには、東西どちらかの歩道を通って、約10分ほどかかります。
姫路城を見て左側 (西側)で行ってみた
こちらの広場が、姫路駅の北口を出たところです。
西側の歩道を歩いて行くには、姫路城を正面にみて、左手の方向にある、交番と横断歩道に向かって、進んでいきます。
こちらの横断歩道を渡って、姫路城の方向に進んでいきます。
左手に見えるのが、姫路唯一の百貨店となった、山陽百貨店です。
山陽百貨店の建物は、神戸・大阪方面の私鉄「山陽電車」の改札につながっています。
山陽電車を利用するかたは、ここから入ると、2階の改札に行けます。
まっすぐに進んで、セブンイレブンがある交差点の、横断歩道を渡ります。
この東西の道は、江戸時代には姫路城下の堀でした。埋め立てられて道路になっています。
大手前通りには、ビルが立ち並んでいて、1階の路面には金融機関の本店や支店が並んでいます。
この角を左に入っていくと、ボートレースの場外チケット販売所があります。
地方レースの投票券が買えるので、スケジュールを見ながら、ボートレースを楽しんでみるのもいいかもしれません。
姫路城までの道のりで、ここのファミリーマートが、最後のコンビニになりますので、用事があるかたは、済ましておくのがおすすめです。
ファミリーマートの角を西に入っていくと、姫路最大の歓楽街「魚町通り」に入っていきます。
魚町通りの周辺は、ナイトタイムに活況で、地元ならではの美味しい飲食店や、飲み屋さんが、たくさんあります。
呉服店「西松屋」の角を入っていくと、西二階町通りになります。
西二階町通りは、老舗のお店が多いので、散策してみると、姫路の歴史あるお店に出会えます。
こちらの東西の通りが「旧西国街道」で、江戸時代には大名行列などが通る、メインストリートだったそうです。
姫路城に向かって、横断歩道を渡って進んでいきます。
この横断する東西の道路も、江戸時代には姫路城下の堀でした。埋め立てられて道路になっています。
江戸時代の堀の石垣が、今でも残っています。
ここから西に少し行ったところに、中ノ門という大きな門がありました。
姫路城まで行く手前には、家老屋敷跡公園があります。
ここには、お土産を買ったり、食事できるお店が並んでいます。
姫路城の桜門橋と、大手門が見えてきました。
姫路駅からここまでは、約10分少し歩く距離です。
姫路城を見て右側 (東側)で行ってみた
東側の歩道を歩いて行くには、姫路城を正面にみながら、そのまま、広場を進んでいきます。
歩道に沿って進んで行くと、老舗の弁当屋がこだわって出店した、穴子弁当があります。
ここで弁当を買って、姫路城を見ながら食べるのも、いいかもしれません。
再整備でリニューアルした、歩道のデザインを散策しながら、まっすぐに進んでいきます。
姫路城の方向にまっすぐ進んで、横断歩道を渡って行きます。
この横断する東西の道は、江戸時代には姫路城下の堀でした。埋め立てられて道路になっています。
この辺りは、ビルが並んでいて、1階の路面店には金融機関が並んでいます。
全国のテレビ番組で紹介されて、話題になった、ヤマサ蒲鉾の大手前店が見えてきます。
この角を東に入っていくと、二階町通りになります。この通りは、老舗のお店が多いので、散策も楽しめます。
姫路城に向かって、横断歩道を渡って進んでいきます。
この横断する東西の道も、江戸時代には姫路城下の堀でした。埋め立てられて道路になっています。
姫路の観光を発信する、姫路コンベンションビューローがあります。姫路の観光情報が、豊富にそろっています。
広い歩道を進んで行くと、東側に大手前公園が見えてきます。
ここでは週末などに、大きなイベントが開催されるので、イベントの時は活況になっています。
大手前公園をすぎて、横断歩道を渡ると、姫路城の桜門橋と、大手門が見えてきました。
姫路駅からここまでは、約10分少し歩く距離です。
イベント「ミチミチ」が実施
大手前通りでは、イベント「ミチミチ」など、活性化の取り組みも、実施されています。
大手前通り活用チャレンジ2020「ミチミチ」の事例は、国土交通省の全国会議で、紹介されていました。
大手前通りでは、全国で初めて「歩行者利便増進道路」に指定されたこともあり、今後さまざまなイベントが開催される予定です。
大手前通りまとめ
リニューアルした大手前通りの歩道は、世界遺産の姫路城を見ながら、姫路駅から飽きずに歩けるメインストリートになっています。
今後、ほこみち制度の指定で、全国に発信できるようなイベントが、開催されることを期待したいと思います。
姫路城に行く人も、姫路駅前で観光する人も、大手前通りを散策してみるのが、おすすめです。
「ほこみち」メリットのポイント
・今まで以上に歩道が活用できる
・必要な道路占用許可が柔軟に認められる
・占有者を幅広く公募できるようになる
・長期的な道路の占有も可能に