兵庫県姫路市の見野古墳群に、日本で最古といわれる、土器(須恵器)に残された、猫の足跡を見に行ってきました。
猫の足跡は、乾いていないコンクリートの上を、猫が歩いたような、肉球の跡がそのまま固まったものです。
須恵器が展示してある、見野の郷交流館には、かわいい足跡のスタンプがあるので、場所やイベントとあわせて、見野古墳群を紹介します。
見野古墳群の土器に猫の足跡
猫が日本に伝わった経路は、古代メソポタミアから→エジプト→ヨーロッパ→中国と言われていますが、日本にはいつ頃やってきたのでしょうか。
その痕跡を伝える猫の足跡が、2007年に兵庫県姫路市の見野古墳群で発見されています。
◆日本に猫がやって来た!伝来の新事実、続々と発見(シッポ)2019年4月4日より
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見野古墳群(姫路市)の場所
見野古墳群は、姫路市四郷町の見野付近に点在する、横穴式石室を持った古墳群です。6世紀から7世紀の造成と推定されています。
以前より確認されていましたが、2005年以降の発掘調査により、現在では18号墳まで発掘されています。
見野古墳群は、兵庫県姫路市の南東部にあたる、四郷町見野にあります。
麻生山の東麓付近に古墳が点在しています。
見野古墳群の発掘調査で判明
見野古墳群では、2007年に3号墳と6号墳を詳しく調査した際に、6号墳から小型の獣の足跡がついた、須恵器が確認されました。
専門家の調査によると、須恵器の足跡は、猫の足跡の可能性が高いと判明しました。
また同時に、6号墳は双室墳としては、日本最古級であることも判明しています。
現在のところ、見野古墳群で発見された須恵器に残るものが、日本で確認された、最も古い猫の足跡と推定されています。
年代を姫路付近の古い史跡と比較すると、広峯神社ができたのが天平5年(733年)なので、その頃には、四郷町のあたりに猫がいたということになります。
歴史のロマンを感じます。
見野の郷交流館に行ってみた
姫路市四郷町には、見野古墳群や、四郷地域の文化遺産について展示する、見野の郷交流館があるので、行ってきました。
昭和50年に開設した施設は、平成19年にリニューアルオープンしています。
見野の郷交流館の1階では、見野古墳群の歴史や調査経緯について、常設パネルで分かりやすく展示してありました。
猫の足跡については、出土した須恵器のレプリカが、ショーケースに展示してあり、記念にかわいいスタンプが押せるようになっています。
周辺には、見野古墳群以外にも古墳が点在しているので、姫路古墳ロードとして、散策マップが紹介されています。
実際に、横穴式石室の古墳が見られる、総延長10㎞の古墳ロードを、コースを選びながら散策できます。
見野の郷交流館で古墳祭りのイベント
【追記】古墳の四郷町で、古墳祭りが開催されます。
姫路市:第15回古墳祭りを開催します(見野の郷交流館)開催済み
場所:見野古墳群和光公園
日程:2020年11月1日(日)
日本伝統芸能猿まわし、民謡ショー、コメディショー、和太鼓ショーを始め、盛りだくさんの催し物内容になっています。
土器に猫の足跡で歴史をたどる
見野古墳群で見つかった猫の足跡は、猫の歴史をたどるうえで、貴重な資料になるそうです。
日本で最も古い猫の足跡というのは、姫路の観光ネタに利用できないかと、思ったりします。
猫の足跡がきっかけになって、猫好きの人が、姫路周辺の歴史に興味をもってくれると、いいなと思います。
見野古墳群保存会 公式サイト