兵庫県の神河町にある、砥峰高原の駐車場に車をとめて、夕日で輝く絶景のススキを、写真で撮ってみました。
砥峰高原は、ススキが見頃の時期には、カメラを持って観光する人でにぎわう、夜の星空も人気のドライブスポットです。
自然交流館の前にある写真ステージ、日の入り時間とあわせて、展望台まで登山するおすすめハイキングコースを紹介します。
※砥峰高原の読み方は「とのみね」です。
砥峰高原はなぜススキなのか
砥峰高原は、兵庫県神崎郡神河町にある高原です。県のちょうど中央部に位置しています。
山に囲まれた標高800~900mの場所にあり、西日本で有数となる、ススキの群生地として知られています。
ススキとは
山や野原に自生する、いね科の植物。高さ1~2mに育ち、秋に白い花穂をつける。茅(かや)とも呼ばれる。
砥峰高原について、現地の方に少し聞いてみました。
なんでって、、(笑) 。
昔の家は、屋根が茅葺き(かやぶき)で、ここのススキを使って、家の屋根にしていたんよ。
地面に生えているのをススキ、刈って乾燥したのを茅(かや)っていうんかな。
なるほど、そこでススキと茅葺き屋根が、つながりました。
いまでも、このススキを使った、茅葺き屋根の家ってあるんですか。
昔は村で集まって、屋根の葺き替えをやっていたけど、今はもうないんよ。近くのお寺に残っているくらいかな。
日本の家屋が茅葺き屋根だった時代には、全国各地で、このようなススキの風景が、見られたんだと思います。
砥峰高原では、ススキの草原が保存されており、昔の人も見たであろう、日本の原風景が、いまもなお残っているということです。
砥峰高原に駐車場から行ってみた
こちらが、砥峰高原の中央駐車場です。入口から一番近い駐車場になります。
カーナビで住所を設定すると、高原までのドライブウェイを上って、迷わずにたどり着けました。
住所:兵庫県神崎郡神河町川上801
こちらの駐車場は、秋季(9月中旬~11月初旬)には、駐車料金が発生するので、この日は駐車場に入ると、係の人が料金徴収していました。
駐車料金は、乗用車500円、バイク200円でした。
冬季は積雪のため通行止めになります。
中央駐車場をから歩いてすぐの場所に「とのみね自然交流館」があります。ここは砥峰高原の拠点となる施設です。
施設概要:展望室、展示コーナー、休憩コーナー、交流室、トイレ、展望テラス
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日、年末年始、冬季(1月~3月)
展望テラスからは、目の前に広がるススキの草原を、一望することができます。
ここには、だんごのお店や、そば処があるので、景色を眺めながら食事を楽しめます。
こちらは、展望室からの景色です。銀色にそまったススキの穂が、一面に広がっています。
ススキの草原は、春になると焼き尽くされ、山焼きが終わって新芽の季節になると、一面が鮮やかな緑色にかわります。
夏には季節の花々が咲き、また秋になるとススキの穂が広がる、というサイクルで、ススキの草原が保存・継承されています。
夕日とススキを撮影する時間
とのみね自然交流館から、道路を挟んで目の前に、踊り場のようになっている、ステージがあります。
ステージの周辺には、ススキが茂っており、記念撮影用のパネルが置いてあるなど、ここは撮影スポットになっているようです。
この日は天気も良く、夕日とススキの撮影待ちで、三脚を準備している方が、何人かいました。
この写真を撮影したのは、10月下旬になります。16時前後ぐらいから、山に太陽が沈んでいく感じでした。
沈む夕日に輝いている、鮮やかなススキが、撮影できました。
ちょうどこの時間に、大きな雲が流れてきたので、夕日が隠れて見えなくなりました。
こちらの写真は、夕日が雲に隠れた状態で、撮影したものです。比べてみると、夕日でススキが映える効果がわかります。
このまま出てこないのかと思っていたら、再び雲の隙間から夕日が現れました。最後のチャンスです。
雲がなかったとしても、時間的には16:30ぐらいで、山に太陽が隠れてしまう感じでした。
こちらは、ゲートから少し入った場所で、撮影した写真です。
夕暮れの時間帯には、ステージの周辺だけでなく、他の場所でもそれぞれに、写真撮影を楽しむ方がたくさんいました。
こちらは、舗装路から少し入った、湿原観察木道です。
ススキの草原には、人がぎりぎりすれ違えるぐらいの、幅の狭い木道が整備されています。
こちらは、ゲートに入ってすぐ左手にある、小さな池です。
この場所もまた撮影スポットのようで、池に映った景色や、水面付近など、写真撮影を楽しむ方がいました。
展望台までハイキングして写真撮影
夕日の撮影まで少し時間があったので、展望台までハイキングしてみました。
砥峰高原には、ぐるっと一周できる、ハイキングコースが整備されています。途中には、展望台と東屋があります。
こちらが、とのみね自然交流館の、前のゲートを入ったところです。
今回は、ハイキングコースを時計回りに歩いて、展望台を目指しました。
ハイキングコースには、ところどころに案内表示があるので、展望台の方向へ進んでいきます。
ハイキングコースは、整備された階段を登って行くところや、なだらかで舗装していない坂道があります。
展望台まで行く道の幅は、人がすれ違えるくらいで、背丈より高いススキのあいだを、通り抜けて行く感じです。
展望台が見えてきました。山の上あたりは、時間的に日が陰ってきたので、急に肌寒くなってきました。
展望台までの道は、石が転がっていたり、足元が滑りやすくなっているので、ハイキングに適した服装や靴を、準備していくのがおすすめです。
こちらが、ハイキングコースの展望台です。ベンチがひとつ設置してあります。
こちらが、展望台からの景色です。ススキの草原が一望できて絶景でした。出発してきた施設が、遠くに見渡せます。
展望台からは、そのまま同じ道を帰ってもよかったのですが、ハイキングコースを一周して、東屋を目指すことにしました。
こちらが、展望台から東屋に向かう、周回ハイキングコースの道です。
天候の影響もあったのか、この道は、とても滑りやすくなっていて、すれ違いも厳しいくらいの幅だったので、下るのに時間がかかりました。
こちらが、ハイキングコースの東屋です。ここからも、景色を一望できるようになっています。
展望台から、細い道をゆっくり慎重に下ったので、ここでひとまず休憩しました。
東屋から入り口ゲートまでは、幅の広い舗装路が整備されています。
少し景色を眺めるくらいなら、入り口ゲートから東屋までの広い道を、往復するのがおすすめです。
ハイキングコースを一周して、入り口ゲートに帰ってきたところです。
一周するのにかかった時間は、写真を撮影しながら歩いて、約1時間10分でした。
砥峰高原はドラマ・映画ロケ地で有名
砥峰高原は、映画やドラマのロケ地としても有名です。
ススキの草原を見たあとに、ロケ地となった作品を鑑賞してみるのも、おもしろいかもしれません。
- 映画「ノルウェイの森」
- NHK大河ドラマ「平清盛」
- NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
- 映画「燃えよ剣」 etc.
砥峰高原の星空は絶景で人気
砥峰高原は、空気が澄んでいて、市街地から離れた、人工の光が入りにくい高原なので、絶景の星空が見られます。
また神河町には、峰山高原のリゾートホテルなど、周辺に宿泊施設もあります。
ススキの草原と、星空をあわせた、自然とふれあう宿泊プランを、計画してみてはいかがでしょうか。
なんで、砥峰高原には、ススキが広がっているんですか。