姫路市では駅前や手柄山周辺などで開発計画が進んでいます。
姫路の街を活性化するには、長期的に大きな計画があるといいなと思ったので、空港や地下鉄などを建設する、夢のあるインフラ工事のアイデアを考えて、まとめてみました。
※このアイデアは、姫路市がSNSで意見を募集するプロジェクトに、投稿したものです。
姫路を大きなインフラ工事で活性化
① 姫路港沖に空港を建設
昭和の時代には姫路市にも「播磨空港」を建設する計画がありました。
>播磨空港の計画『神戸沖・播磨・但馬空港』バブル前夜の空港政策を紹介
結果的には、反対運動などで計画は実現しませんでしたが、都市が成長していくには、インフラとして空港が必要なんだと思います。
そこで、姫路港沖に空港を建設するアイデアを地図に描いてみました。
図は、姫路港沖に神戸空港規模の空港を、建設するイメージです。
姫路沖に空港ができると、このくらいの大きさになります。
民間航空機だけでなく、自衛隊と共用するような飛行場でもいいと思います。近くでいうと徳島空港なんかは共用になっています。
② 空港から北へ自衛隊まで、市内を縦断する地下鉄を建設
①の空港へのアクセスとして、空港と姫路駅を結び、姫路市街を縦断する地下鉄を建設します。
地下鉄は、姫路南大通りの直線を基準にして、空港から自衛隊まで全長約13㎞を、南北にまっすぐ掘削して結びます。
そして、山陽電車飾磨駅、JR姫路駅で乗り換えできるようにし、空港へスムーズにアクセスできるようにします。
③ 山陽電車の飾磨駅以北を同時に地下化し乗り入れ
地下鉄の建設と同時に、山陽電車の飾磨駅以北を地下化します。そして、南北に縦断した地下鉄に、山陽電車を乗り入れて接続します。
乗り入れにより、山陽電車が北へ延伸することになり、姫路市中心部に南北の動線ができると同時に、姫路城以北の沿線地域が山陽電車を利用して神戸方面へ直通でつながります。
これにより、山陽電車の利便性が大幅に向上します。
例えば、山陽電車沿線に住む学生が、姫路駅で降りることなく、淳心や賢明、姫路西高、東高に通学することができます。
兵庫県立大学のキャンパスなど周辺の学校においても、地下鉄駅から徒歩で通学できるようになります。
同時に、山陽電車飾磨駅以北の既存線路が、地下化によって無くなり、東西を行き来する車の渋滞が緩和できます。
山陽電車姫路駅の地上部分についても、再開発を進めることができます。
④ 採石した家島の跡地を整備し、テーマパークを誘致
現在、家島諸島では、採石されたあとの土地について、利用が進んでいません。
新しい空港には、埋め立てに家島の採石を利用し、削った場所を整備して、その土地を大きなプロジェクトに使えるようにします。
姫路港沖に空港ができると、空港から家島までの移動は、船に乗って20分以内でアクセスすることができます。
家島へのアクセスが良くなることで、採石場跡を整備した土地は、利用価値が高まります。テーマパークを誘致したりすると、おもしろいと思います。
埋立の土砂には周辺河川の浚渫土を使い洪水を防止
河川の氾濫を防止する方法として、川岸に土手をつくる堤防、川底の土をさらって土砂などを取り除く浚渫(しゅんせつ)、河川の氾濫前に水を逃がす遊水(ゆうすい) があります。
河川は大雨のたびに上流から土砂を運んできて、川底をかさ上げするので、定期的な浚渫は、洪水の防止に効果があります。
そして、浚渫で出た浚渫残土は、埋め立てに利用することができます。
海上空港の建設には、家島の採石、地下鉄掘削による残土、姫路・播磨周辺の川底をさらった、浚渫土を利用することで、空港建設と河川の洪水防止工事が、同時にできるようにします。
また、空港建設のコストを、防災の予算で補うことが期待できます。
空港建設工事のコスト
といっても、このような大きな公共投資は、現実的ではないように思われるのが普通です。
このプランの建設コストを同様の公共事業から、ざっくりと計算してみると、神戸空港の建設費が3140億円(※コトバンクより)、延長13キロの地下鉄が約2600億円(※日本地下鉄協会資料PDFを参考)ですので、合計で6000億円ぐらいのプロジェクトになる算用です。
そんな巨額な公共事業はありえない!と聞こえてきそうですが、ほぼ同額の道路建設が、近隣で始まろうとしています。
関連記事 播磨臨海地域道路 ルート案から開通までのトピックを記録
播磨臨海地域道路は、明石~太子町までの約50㎞の区間について、高速道路を建設する計画です。
建設コストは、ルートにもよりますが、内陸ルート5900億円~沿岸ルート9500億円とあります。(兵庫県資料 p6 PDFより)リンク切れ
高速道路の建設は重要なインフラ工事ですが、姫路にはない空港や地下鉄の建設にも、目を向けてほしいところです。
長期ビジョンで投資を回収
夢のあるプラン、いかがでしたでしょうか。街が便利になる姿を、想像していただけましたでしょうか。
空港とか地下鉄とか、具体的な事業について描いてみましたが、このプランは単純にいうと、山を削って、地面を掘って、姫路市の新しい土地を広げているんです。
姫路市が存在するかぎり、未来永劫、新しい土地からは税金が入ってきます。事業を行えば収入が入ってきます。
土地は資産として永久に残るので、長い長い視点で考えれば、建設費への投資は回収できるんですよね。
姫路城を建てた先人は、400年後もまだ使っているとは考えていなかったでしょうから(笑)
リニア延伸も考えてみる
空港以外の大きなインフラ投資としては、現在のところ、リニア新幹線の建設が、新大阪駅まで計画が発表されています。
今後は、周辺の自治体において、その先への延伸や支線の建設について、もっと活発な議論がされていいのではないでしょうか。
例えば、神戸や姫路への「兵庫県延伸構想」や、さらには、福岡まで延伸した「福岡⇔東京2時間構想」などが出てくると、夢が膨らみます。
播磨地域に交通インフラの整備
播磨地域においても、リニア新幹線や空港、地下鉄、土地造成などの、街の利便性を大きく変える、インフラ整備の議論が出てくると、地域が盛り上がると思います。
街を変える大きな公共事業が始まると、地域経済が活性化するだけでなく、街の雰囲気が明るくなります。
デフレマインドから脱却して、姫路の未来が明るくなるような、大きな計画ができるのを、期待したいところです。
※記事中の地図は、© OpenStreetMap contributorsより作成
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