兵庫県高砂市にある、日本三奇の石の宝殿で有名な、生石神社に行ってきました。
生石神社は、浮石とも呼ばれる、浮いてるような不思議な巨石が御神体で、周辺の石切り場とあわせて、国の史跡に指定されています。
裏山には、大正天皇の行幸を記す石柱や、展望台・休憩所があるので、アクセス方法とあわせて、播磨の名勝を紹介します。
※生石神社の読み方は「おうしこ」です。
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生石神社(兵庫県) 石の宝殿とは
明治時代の姫路ガイド『現代語訳 沿革考証 姫路名勝誌』のなかで、生石神社について、このような記述がありました。
山全体から石を多く産出し、石をたたく音が常に絶えず、山の東腹にある石造の殿舎はいわゆる石宝殿で、四勝の一つである。
『現代語訳 沿革考証 姫路名勝誌』p149より
播磨四勝といって、観光名所を案内するなかで、石宝殿がそのひとつに、イラスト付きで紹介されていました。
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生石神社は、三方が断崖に囲まれて、池の中で浮いたように見える、不思議な巨石が、ご神体としてまつられています。
このご神体は、日本三奇の一つに数えられ、石の宝殿及び竜山石採石遺跡として、周辺の遺跡とともに、国の史跡に指定されています。
- 塩釜神社(宮城県)の「塩釜」
- 霧島山(宮崎県)の「天の逆鉾」
- 生石神社(兵庫県)の「石の宝殿」
生石神社のアクセス・最寄り駅
生石神社は、兵庫県高砂市の中央にある、宝殿山の山腹にあります。国道2号線と250号線の間あたりです。
最寄り駅は2つで、JR神戸線「宝殿駅」から徒歩約23分、山陽電車「伊保駅」から徒歩約26分の場所にあります。
住所:兵庫県高砂市阿弥陀町生石171
生石神社の浮石を見に行ってみた
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こちらが、生石神社の駐車場です。神社の南側にある、鳥居のすぐそばに、駐車場があります。
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こちらが、生石神社の南にある鳥居です。ここから坂道を少し登れば、すぐに社殿が見えてきます。
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境内を歩いて行くと、休憩所があります。この建物は、東側から入る門になっています。
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こちらは、東にある鳥居から、休憩所の建物を見たところです。東側からは急な石段を登って、境内に入っていきます。
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こちらが、生石神社の社殿です。境内には、石の宝殿の謎について、パネルや映像で展示している、浮石資料館があります。
必見!日本三奇の不思議な浮石
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社殿の入り口には、窓口があるので、その前を通って、奥に見えている、ご神体へと進んでいきます。
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入るとすぐに「霊岩」と書かれた、大きな岩がありました。この岩は、石の宝殿の分岩だそうです。
立て札には「全身の力を込めて押すと神様が力を御授けくださる」と、書かれていました。
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社殿の奥に進んでいくと、石の宝殿と祠が見えてきます。
ここからは、大人100円、小人50円の拝観料を納めて、参拝するようになっています。
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社殿をくぐると、正面に石の宝殿が鎮座しています。四角い巨石が、この狭い場所にあるのは、なんとも不思議です。
巨石の大きさは、幅約6.5m、高さ約5.6m、奥行約5.6mの直方体で、後面に突起があり、岩盤を掘り込んだように見えます。
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石の宝殿のまわりは、ぐるっと一周できるようになっています。崖との間の狭い通路を、進んでいきます。
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巨石の下は池になっており、石と池のあいだには隙間があるので、まるで水面に浮かんでいるように見えます。
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三方を崖に囲まれた場所に、四角い巨石が横たわっているという、古代の人の手で作られた光景は、一見の価値ありだと思いました。
裏山の展望台には大正天皇が御来臨
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社殿の裏山には、市街地が眺められる、山上公園があるので、登り口から行ってみました。
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岩の斜面が階段状になっていて、少し急な石段を登っていきます。すべりにくい靴を履いていくのがおすすめです。
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こちらが、社殿の反対側から見た、石の宝殿です。
ここから見ると、岩盤を掘り込んで、四角い巨石になっているのが、よくわかります。
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裏山を登ったところに、石柱と休憩所があります。石柱には「大正天皇行幸の跡」と書かれていました。
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山上は子供が歩けるくらいの、平らな場所になっており、少し北のほうまで歩いて行けます。
ここからは、市街地の景色や、崖のようになっている、周辺の石切り場が見渡せます。
生石神社で歴史の不思議を体感
生石神社を訪れると、誰が何のために、この不思議な巨石をつくったのか、歴史の謎を体感できます。
また、この場所は小高い山の上なので、社殿や休憩所からの眺望が良く、軽い登山にも最適です。
天気の良い日は、不思議な石の宝殿と、景色を楽しみに、生石神社へ出かけてみてはいかがでしょうか。